#13 激動の2025年がいよいよ動き出した~様々な「学び」の場の必要性

2025年がスタートし、まだ1か月少しの間に世の中の風景が大きく変化しています。
国内を見ると、フジテレビ騒動とフジ・メディアHDの対応、日本製鉄とUSスチールとのM&A、ホンダと日産自動車経営統合の破談の動き、政府予算を巡る国会審議状況、石破首相とトランプ大統領の初会談、埼玉八潮における大規模道路陥没、日本に居座る大雪状況など、日本の経済・社会の更なる大きな変化に向けて様々な事象が目白押しです。

海外では、ロシアのウクライナ侵攻、中東での紛争などの収束がまだまだ見えない中、連日のトランプ大統領の大統領令署名や発言などに世界中が翻弄されています。

そうした世界や日本の情勢変化から見えてくることは、一筋縄ではいかぬ事象が激増しています。そうした足元のことに囚われすぎずに未来の社会価値や企業価値は何かに向かって活動していくことがますます重要となっています。

先月1月14日に、日本経済新聞社と京都大学の主催で「シンポジウム 女性のマネジメント層30%を実現させるためには、何が必要か」を開催しました。筆者自身、パネルディスカッションのコーディネーターとして、女性活躍に向けて有識者の方々との様々な視点での意見交換セッションに参加しました。とても有意義な時間でした。

私の感想は、2つあります。1つ目は、ダイバーシティ(DE&I)についての共通認識基盤は関係者の間で相当程度できており、実行フェーズでの悩みや試行錯誤が多いという気づきでした。この点は、先進的な例や、知見や知恵を持っている多数で多様な関係者との連携がより重要と感じました。

2つ目は、日経のプログラム(社外取締役育成講座)や京大プログラム(WEL)に昨年実際に参加した方からのコメントには、強い意志と新しい感受性が感じられました。

また、その後の懇親会では、米国企業などからDE&IやESGに係る後退のシグナルが多く出てきていて、先進的ランナーの米国やグローバル企業のダイバーシティの旗印が見えなくなっていることに戸惑っている意見が多数ありました。

足元の米国トランプ大統領の動きはそれらをさらに加速化していると思います。そうしたところ、自社や自分自身のあるべき立ち位置を確認して着実に進めていくことがより大事になってくるかと思います。

最近、社会人(企業)に向けた様々な「学び」の場、具体的には、研修機会を基礎コースや専門コースで提供する教育・研修系企業や大学などのプログラムなどは相当増えてきています。個人向けプログラムにも、個人が自主的にオープンキャンパス、勉強会、私塾のような場に参加することも、増えてきていると思います。
その際のキーワードは、「双方向」、「受動型ではなく能動型」ということかと思います。
そういう場では、一つでいいので、必ずコメントや質問をしてみるということを心掛けてみてはいかがでしょうか。
そうしたことを通じて、自分自身に対する思わぬ気づきが色々とあります。必ずや自分自身の次のステップにつながると思います。

あわただしい日々続くと思いますが、皆様、これからです。頭を休ませつつも、様々な方々と意見交換をしながら前に向かって展開していければと思います。引き続き、よろしくお願いします。

(2025年2月9日 記(トランプ大統領と石破首相の初会談の翌日に))
イノベーション・インテリジェンス研究所 幸田博人)