先月、10月25日~26日で、長野の小布施町と長野市に、一般社団法人IMA価値共創研究会(https://www.imakachi.or.jp/)の研修旅行で行ってきました。
この一般社団法人は、1992年11月にBMWジャパンの浜脇洋二氏、アップルコンピュータの武内重親氏などの提唱で異文化経営研究会が発足し、その翌年の1993年5月に外資系企業経営者の情報交換の場として創設され、国際企業経営実態調査、ビジネススキルセミナーの実施など様々な活動をして参りましたが、グローバル化の進展に伴い一定の役割を終えたことから、2017 年にIMA価値共創研究会に改組しました。
現在は、日本の人口減少など様々な社会課題解決に向けた取り組み、DXやカーボンニュートラル対応などの長期的な課題を意識して、幅広い観点から人材教育、人材育成の視点で、「リカレント教育」や「リスキリング」などの「学び」に係る研究会、ネットワーキングと情報交換の場として、活動しています。筆者が代表理事をつとめている関係で、この研修旅行に参加しました。
長野市に行ったのは、若い時にスキーで志賀高原に行って以来で、約25年ぶりでした。小布施は初めて行きました。今回感じたのは、小布施の街作り活動の素晴らしさです。
小布施観光と言えば、栗、巨峰、リンゴなどの農産物、小林一茶や葛飾北斎などの文化的な遺産、栗菓子製造などの観光資源は大いにありますが、それらをきちんとつなげているのが、小布施の街作りになります。
小布施街作りプロジェクトは、「小布施町並修景計画」(1975年-1996年)がスタートになります。「修景計画」では、既存の建物や塀を再構成し、公益性のある外部空間を生み出し、広場や道空間のあり方を重視し、ゆとりを生み出し、その「場」に公益性を付加して新しい利用価値を見出し、現在の小布施の街並みに発展させたそうです。
「ソトはミンナのもの、ウチはジブン達のもの」という理念を長期間かけて実現していくプロジェクトの実行力の素晴らしさ、外部資本を導入しない考え方(これは是非論あると思います)、プロジェクトのコアメンバーのプロフェッショナリティなど様々な要素があります。
東京駅から最短1時間25分で長野駅に到着し、その後長野電鉄で小布施まで合計2時間30分程度です。是非、一度、小布施をのぞいてみると、日本的な風情に想いを馳せることができると思います。
(2024年11月5日 記 イノベーション・インテリジェンス研究所 代表 幸田博人)