#12 2025年 身構えつつも中・長期的な視点で~2025年が本格的にスタート

最近特に感じていることは、あふれる情報からその意味するところをどう認識し、評価していくかの難しさです。

リアルとネットを器用かつ効率的に活用していくこと、正確な情報なのか噂なのか、その噂は信じるのか、フェイクニュースなのか、SNSはどう利用するのか、情報のバイアスはあるのかないのか、発信している方は有識者や専門家の位置づけなのかなど、情報の基礎的な土台が十分に確保されておらず揺らいでいます。

かつての社会を動かす仕組みが大きく変わってきていることに対して、どう情報にアクセスして評価して対処していくか、何を考えるにしても基礎的な土台だと思います。

この点、特に、「情報リテラシー」という概念が重要かと思います。この点については、引き続きこのメルマガで論じていきたいと思います。

日本経済新聞社論説フェローであり「ワールドビジネスサテライト(WBS)」の解説キャスターでもある原田亮介氏『経済の仕組み』(学び直しの教科書)という書籍が、この1月に日本経済新聞出版社から発売されています(1700円+税)。

原田さんの書籍執筆のきっかけは、2024年8月の日経平均株価の大暴落(下落幅4451円)がなぜ起きたのかを理解してもらいたいという動機からはじまったとのことです。「何が大事で何が大事でない情報なのか、それを見分けるのが経済の先を読む思考のフォーマットです。・・・・本書は「学び直し」をコンセプトにしています。」(同書12-15頁から一部引用)を目指した書籍です。

本書籍には、わかりやすく記述しつつも、「将来の読み」をどう身につけていくかについて参考になる視点が沢山入っています。是非ご覧ください。

私も世の中にあふれる情報の洪水の中、SNS的な切り取られた表面的な情報が広がることが気になっています。個々人が、様々なリテラシーを有して生活しているとは言え、それぞれの方がいわば社会の事象に「素朴な疑問」を抱えたままで、日ごろの忙しさに考えることを先延ばしにしていることを心配しています

私として、今後、金融市場、資本市場、経済、社会の「素朴な疑問」について、専門家と解説をしていく試みをしていきたいと思っています。その際は、是非皆様から「素朴な疑問」を応募したいと思います。準備できたらスタートします。

あわただしい日々続くと思いますが、皆様、2025年これからです。是非、色々とお知恵を貸していただければと思います。

(2025年1月20日 記(2025年トランプ大統領の再登板の初日に) イノベーション・インテリジェンス研究所 幸田博人)